2017/11/28 02:06
僕はインディアンが好きだ。もう何年も前にインディアンというのは差別用語だからネイティブアメリカンと呼ばなければイケナイというのを聞いた。
しかし、それから数年して、インディアンの人達はネイティブアメリカンと呼ばれるのを嫌っているという話を聞いた。
結局、差別用語だの何だのはそこに差別意識があるかどうかが問題であって、そんなことに目くじらを立てている人を見ると、何てヒマな人なんやろう。うらやましい。としか思わん。「ぽっぽや」が差別用語であることを知っている人が一体どれほどいるのか。

今回は差別問題を議論するつもりではないんでこんなもんにしておく。今日のテーマは「気違い」である。
テレビ等では放送禁止用語らしいが、三省堂大辞林によると、
1、精神の平衡を失うこと。気が狂うこと。また、そのような人。狂人。
2、一つの物事に非常に熱中すること。また、その人。
とある。問題なのは、この2の方がスポイルされていることである。何かに熱中したり集中しすぎて「○○気違い」と呼ばれるなんてこんなすばらしい事はない。ゼヒそう呼ばれるようになってみたいものである。
数年ぶりにGという男に会った。彼は服屋をやっているのだが、バカ殿が無数にプリントしてあるシャツを仕入れたり、18歳の時に七分の和彫りを入れたり、他にもここでは書けないようなエピソードをたくさん持っているかなりデタラメな男である。
「そういや俺、結婚したねん」
普通なら、そらメデタイ。オメデトウ。となる所だが、彼から結婚報告を聞くのは3、4回目である。
「いつ離婚すんの?」
軽いジョークのつもりで聞いてみると、「いつでもええねんけどなー」とサスガの御返事。おそらく彼は口説くことに全神経を集中し、その後のことはどうでもいいのであろう。この集中力こそ「気違い」と呼ぶにふさわしい。そして彼は結婚した後ももちろんペースを落とすことなく口説きまくっているらしい。もはや女性が好きなのか口説くことが好きなのかワカラン。いや、やっぱり女性が好きなんだろう。
Gと話した後の帰り道は原因不明の脱力感に悩まされ、また数年は会わんでええわと思いながら車を走らせた。いや、ジツは原因は分かっていた。彼のマイブームの口説き文句を聞いたせいである。
「インスタ映えする体位あるんやけど一緒に撮らへん?」
これほどチカラの抜ける口説き文句で付いて行くバカがこの世にいるという恐怖。そして彼は今日も三平のように糸を垂らして獲物を待っている。